先日公開した記事「クリエイター目線で第3世代AMD Ryzen 9 3900X を考える」につづいてクリエイターのパソコン様々なパソコン事情を少しだけ紹介。
当記事はあくまで一部界隈の話になるかもしませんので、ご注意ください。あくまでOPTICSのHITOSHIとして考える。また自作PC歴15年以上。自作したPC30台以上のガジェット大好きクリエイターの独り言かもしれません。
圧倒的Appleシェアを誇るクリエイターのPC事情
なぜか理由は知っていますか?
日本の印刷業界はMacでシステム構成されたこともあり、その流れで現在もApple Macが主流といわれています。
だが、しかし!
いくつかの印刷会社さんとお取引させていただいているのですが、結構な数WINDOWSも運用されていらっしゃいます。
また中間業者さんともやり取りするのですが、Mac と WINDOWS対応できて当たり前。特に海外と取引している会社さんは両方に対応しています。どちらも対応できるオペレーターさんのほうが少ないですね。どちらかのオペレーターというのが主流な気がします。
結局WINDOWS?Mac?どっちがいいの?
正直ね。無難なのはMacです。
特に印刷を行うデザイナーさんは、「ヒラギノ」「Helvetica」といった業界標準みたいなフォントがスタンダードで入っているのがMac。Adobe系ソフトウェアを入れると入ってくるフォントもありますが、だいたいはMacの標準搭載のフォントでも十分です。といってもだいたいMorisawaやフォントワークス、ダイナフォントといったフォントメーカーさんのフォントを入れるのを推奨します。そのためMacは容量は多めのものにしましょう。
ただ、印刷・デザインを行わず、3Dや動画、アフターエフェクトといった「動くもの」を取り扱う場合、Macではパワーが正直たりない&コストパフォーマンスが優れない。Windowsで同じスペックのものを買うと半額になったりする。Mac OS(OS Xなんて懐かしい言い方も…)に、あまりメリットを感じないデザイナーさんには、Windowsが断然オススメ。
初期コストが高いが長く使えるMac、初期導入費が安いがフォントといった別ソフトウェアが必要になるWindows。
こちらのOS云々は、どちらが良いというわけではなく適材適所です。
CPUはIntel?AMD?
Adobeを使うのであればIntel。そう第3世代AMDが出るまではね。
Adobeはシングルコアのパワーを必要とします。現在少しずつですがマルチコア処理にソフトウェアが進化しているらしいですので、進化が完了するとコア数の多い第3世代AMDが覇権を取る日は近いでしょう。といっても第3世代AMDは、8コア以上でありながらシングルコアのパワーもIntelに負けてないというベンチマークスコアが出ています。これは正直めちゃくちゃ魅力的。だいたいAMD CPUはIntelマイナス1万円。設備投資費がぐーーーんっと下がる。その上消費電力も少ないとなるとランニングコストも削減できる。
結論:粗利が増える
当記事執筆時(2019年7月現在)では、AMDが良い。
IntelとAMDのCPU比較
CPU名 | コア数 | 価格*1 | その他 |
AMD Ryzen 9 3900X | 16コア32スレッド(3.8GHz/MaxBoost4.6GHz) | 65,000円 | マザーボードが高価 |
Intel Core i9-9980XE | 18コア36スレッド(3.0GHz/ブーストクロック4.4GHz) | 220,000円 | マザーボードも電源も上位機種を推奨。とにかく高い。コンシューマー向けとはいいがたい |
AMD Ryzen 7 3800X | 8コア16スレッド(3.9GHz/MaxBoost4.5GHz) | 51,000円 | マザーボードが高いがコストパフォーマンスに優れる、ベースクロックが高い |
AMD Ryzen7 3700X | 8コア16スレッド(3.6GHz/BoostMax4.4GHz) | 43,000円 | マザーボードが高い。Intelと1万円差がありコストパフォーマンスに優れる |
Intel Core i9-9900K | 8コア16スレッド(3.6GHz/ブーストクロック5GHz) | 56,000円 | コンシューマー向け最強Intel CPU。全コアブーストで5.2GHzも簡単に狙える |
Intel Core i7-9700K | 8コア8スレッド(3.6GHz/ブーストクロック4.9GHz) | 45,000円 | ハイパースレッディングがないCore i9-9900K。全コア5.0GHzも難なく対応 |
*1…おおよその市場価格(2019年7月現在)
この表だけをみると、AMD安い!お得なんじゃないか!になりますよね。確かにAMDはコア数とスレッド数を見るとかなりお得。ただ、AMD系CPUはオーバークロック(公称値よりも性能を引き上げること)には不向き。カスタマイズができる人の場合はオーバークロック耐性の高いIntel系CPUのほうが好まれる傾向があります。
*オーバークロックする際は冷却系を高性能なものに切り替えましょう。リテールクーラーはダメ!
個人的にはつるし(純正)で使う場合は、現状AMDに軍配があがります。もちろん熱処理関係もあるのでAMDでもRyzen 9やRyzen7 3800Xは、冷却系を高性能にしたほうが安定します。やはり前述した通り現状ではAMDが良い。
クリエイターのPCの選び方
とにかくMacでいい!ではなくMacもピンからキリ。Windowsもピンからキリまであるように自分の仕事内容と用途にあったPCを購入する必要があります。
どっちみちクリエイターといわれるジャンルの仕事は、重たいファイルを扱うことが多いため、ミドル以上、市販のハイスペックレンジを購入することで仕事がはかどる。法人さんにも言えますがある程度スペックが高い方が仕事の時間も短く作業がはかどります。その点も考えてPC選びが必要となります。
ミドルハイ~ハイスペックレンジ、だいたい予算は20万円前後だと3年以上はつかえる仕様になりますね!